
先端半導体プロセス競争において、2022年に設立されたばかりの日本企業、ラピダスが一躍注目を集めています。同社は2027年までに2nmプロセスの量産化という野心的な目標を掲げ、2nmプロセスの量産化への意欲を明言しました。これまで、日本の先端ロジックプロセスは28nmレベルにとどまり、10nm未満のプロセスの量産化は未だ実現していませんでした。しかし、2nmノードにおける同社の進捗状況は、TSMC、サムスン、インテルといった企業と肩を並べるまでに至っています。
ラピダスは以前から2nmプロセスの重要性について議論しており、最近では自社ウェブサイトに「2nm半導体の課題:ラピダスの技術革新を探る」と題した記事を掲載し、2nmプロセスにおける進捗状況と技術的な詳細について情報を提供しています。
ラピダスは、2nmプロセスが7nmプロセスや5nmプロセスを大幅に改善すると主張しています。同社の技術は、2021年に早くも2nmプロセスをリリースしたIBMから提供されています。
7nmプロセスと比較して、2nmプロセスは45%の性能向上と75%の消費電力削減を実現します。
RapidusはIBMと提携し、2nmプロセス開発を推進しています。2023年から2024年にかけて、150名のエンジニアが米国で研修を受け、すでに80名が帰国し、Rapidusと共にプロセス最適化に取り組んでいます。
RapidusはIBMに加え、産学連携も進めています。IPパートナーであるTenstorrentとは、AI向けプロセッサの共同開発を行っています。また、先端プロセス技術の世界的研究機関である欧州マイクロエレクトロニクスセンター(IMEC)とも連携しています。
最後に、Rapidusは、これらの企業や機関との連携を通じて、深い技術的専門知識と強力なアライアンスを活用し、世界の半導体分野における日本の新興勢力となる準備が整っていることを強調したいと思います。
追記:Rapidusの記事全体を見ると、2nmが先端プロセス技術の重要な戦場であることを強調しているだけでなく、当社の過去のレポートとも一致しています。Rapidusは、日本にとって半導体技術への回帰への希望となり、揺るぎないコミットメントを示しているように見えます。
しかし、Rapidusが示す自信は称賛に値しますが、未解決の問題は依然として多く残っています。2nmプロセス技術の研究開発は完了したかもしれませんが、チップ工場への投資は日本政府からの資金提供に完全に依存しています。将来的に主要顧客がいなければ、この補助金モデルは持続不可能です。